今週は、昨年秋〜冬にかけて行わせていただいた2件の古民家で、

古民家調査書をそれぞれのお客様にお届けいたしました。

 

古民家鑑定」では、いつも住み慣れた古民家でも、案外気づかない劣化箇所や貴重な材は多く見つかります。

また、現在は空き家で、将来的に活用を考えられている古民家でも、傾きや雨漏り箇所などを事前に把握できますので、これからの方向性を決めていくのにも役に立ってきます。

床下インスペクション」では、床下点検ロボット(moogle)を遠隔操作して調査することにより、人が入り込めない空間の調査も可能で、パソコンモニタでリアルタイムに点検箇所を確認できます。普段見ることのできない床下の状況を

お客様と画面上で確認しあえる事でより確実な点検となります。

伝統耐震診断」では、「建物の揺れやすい癖」を解析する為、現地で地盤と建物に地震計を設置し、地盤と建物の現状の揺れを測定します。

通常の壁量計算では古民家は壁が少ない為耐震性が無いと判断され、解体を余儀無くされるケースが多く見受けられます。

在来工法(最近の木造住宅)ではこの考え方は理にかなったところはありますが、

そもそも壁の少ない伝統構法(古民家)では診断をやる前から結果は見えてきます。

100年耐えてきた古民家が、果たして本当に耐震性が無いものでしょうか?

そもそも古民家伝統構法は在来工法と耐震に関する考え方が違います。

伝統構法では一般的には免震的構造の建物(免震と制振を併せ持つ構造)とされ、大きな柱や幾十にも組み合わされた梁などは、地震時にはお互いを支え合う事で倒壊を免れるケースもあります。この木組みを中心に、出来る限り構造が持つ優れた耐震性を損なわないようにしつつ、劣化部分などはメンテナンスし続ける事で、100年、200年〜と持つ古民家が各地で今もしっかり残っています。

これらを加味して、現状の地盤と建物の揺れを確認していきます。

古民家鑑定」「床下インスペクション」「伝統耐震診断」を行う事で、

古民家の状態をしっかり把握できます。

これから実家の古民家住まれる方、古民家のリフォームを考えている、古民家の売買等を考えられておられる方は是非ご相談くださいませ。